税理士試験 所得税法 不合格体験談 ~その科目選択あなたは自信ありますか~

2020年3月3日

リューゴ
リューゴ

敗北は試験の1年前から決まっていたんだ…

選んだ理由

私が所得税法を受験したときの状況ですが…

・法人税法の受験が終了しました(会計科目は合格済です。)
・その試験の手ごたえはまずます。公開模試でもある程度の実績があります。
・私は税理士試験をいち早く合格しなければならない状況です。
なぜなら、まだ会計事務所や税理士法人での経験がないため。
今は、企業の一般経理として働いています(受験専念する余裕もありません)。
さて、次の科目は何にすべき?

という状況で…

 

私は所得税法を選びました!

なぜなら…

①しっかり勉強すれば受かる試験!ということ

「ミニ税法は運の要素が強い」「所得税法はしっかりと勉強すれば合格することができる」

という情報からでした。

②必須科目を取得したい!ということ

また、当時、法人税法の合否は分かっておらず、「必須科目を必ず取得しなくては」という意思もありました。

(合否待ちの段階で法人税法を勉強する気持ちもわきませんでしたからね。)

③所得税法の知識も欲しかった

他のミニ税法などよりも所得税法は役に立つだろうという点もありました。

(実務に役立つ税法は、法人・消費・所得・相続です!)

しかし、その選択は間違いでした!

(消費・国徴あたりで、早期合格を目指すべきでした。)

間違いだった理由

なぜ所得税法の選択が間違いだったのでしょうか。

確かに、所得税法を学んだことで、個人の申告書の作成の仕事をする上での基礎知識も得ることができました。

また、法人税法が不合格であった際は、「その後2年間、所得税法に立ち向かう」という選択肢もできます。

それなのに何故?

いろいろと計算ミスに気付いたのは後になってからです。

なぜなら、私は「今」の状況しか頭になかったからです。

まず、法人税法が合格した時点で、所得税法は必須ではなくなる!

ということ。

「必須科目を取得したい!」ということはモチベーションの一つでしたが、法人税法を合格してしまえば、他のミニ税法と同じ1科目でしかありません。

私はカフェでバイトをしていました。
「カフェラテにハートマークを作る」ということは一つの技術ですが、私はできません。
なぜなら、「ハートマークを作る」というレベルまでは求められていなかったということ。
やれと言われればやれないことではないはず。
(しかし、わざわざハートマークを作るモチベーションは湧かなかったということです。)
所得税法もその意味では似たようなもの。
単にハードルの高い「選択科目」

私は勉強時間と自分の今までの受験結果などから、

  • 所得税法は1.5~2年くらいかかる
  • 2年目なら合格の可能性を結構高められるだろう

という雰囲気を持っていました。

つまり、消費+国徴なら1年で2科目合格の可能性があるのにもかかわらず、所得税法の場合、2年やってやっと1科目ということになります。

その事実があるのにもかかわらず、2年連続で所得税法を受験するでしょうか?

答えはNoです。

あなたは毎日、余計な遠回りをしながら通勤をするでしょうか?
なかなかしませんよね。
大体最短コースで通勤しているかと思います。
いろいろな道を使って通勤すると、頭の刺激になっていいらしいですよ。
しかし税理士試験の「遠回り」は1年……通勤の騒ぎではありません。

つまり、税理士試験の科目選択は、自分のモチベーションの変化など、将来の自分についていろいろと細かく想像したうえで選択しなければならないということです。

 

法人税法に受からなかったらどうなの?

法人税法に受からなかった場合でも、私の場合、3年目の法人税法の受験をしたハズ

なぜなら、私には所得税法を1年では合格レベルまで持っていくことは難しく、また、すでに法人税法では、公開模試や答練などでもそれなりの成績を修めていたためです。

「可能性のない1年」を作ることはしなかったでしょう。

法人税法について、公開模試や答練、自分の勉強した感触などから、「自分には向いていない」と判断したなら別の話です。

(その判断材料を入手するためにも、公開模試や答練は必ず受けましょう。)

しかし、ある程度の成績が取れているのであれば、合格は近いです。

自分を信じて、しっかりと科目を選択しましょう!

実際の勉強生活

さて、私の実際の勉強生活です。

モチベーションの変化なども詳細に書いていこうかと思います。

①9月~12月合格発表前(450H 平日2.5H 土日5H)

まだ法人税法の合否が分からない状態でしたが、所得税法を楽しく勉強していました。

(試験のプレッシャーとか感じる前の時期ですからね!)

そして勉強時間は、毎日3時間(土日は5時間、金曜日はフリー)程度。

一定の勉強時間は、確保しておりました。

(まだ法人税法へのやる気のある名残もありました。)

ただ、既にこの時点で、「1年で合格するのは無理だろう」と決めつけて勉強をしていました

(つまり、この時点において、1年で合格は厳しいことが確定していたのです。

意気込み無しに受かるような試験ではありません。)

「科目選択の重要性」は非常に高いです…

②12月合格発表後~8月(700H 平日2.5H 土日5H)

法人税法の合格発表を受け、歓喜!

その後も当然のように所得税法の勉強を続けました。

12月の段階で受験科目を変える!という決断は、なかなか難しいです。

1年の講義を申し込んでいる、という事実もありましたし。)

興味深いのはここ。

そのときの勉強に対するモチベーションの変化は意外なものでした。

自分は、法人税法合格前までは、法人税法を勉強していたころみたいに、また勉強できるという錯覚がありました。

しかし、法人税法合格は、自分に「安堵」をもたらし、飢えた心は、なくなってしまったのです。

(今は、「もうあんなに勉強したくない!&できない!」としか思っていません。)

その後の消費・国徴の受験に対する影響も大きかったです。
法人税法合格時みたいに、ずっと勉強を続けることができたのであれば、もっとすんなり合格できていたように思います。
しかし、「余裕で合格できるレベル」を目指すモチベーションは、すぐには湧きませんでした。
なんとなく法人税受験時のようなやる気は出ず、「合格できるであろうレベル」を知ってしまったベテラン受験生である私は、そのレベルを目指すように勉強をしてしまいました。

とはいえ、勉強習慣が身についた私は、それなりの勉強時間は確保し続けました。

答練成績

しかし、「答練を提出していなかった」という事実…

通信生として、これはNGです。

言い訳としてはこう。

「理論はまだ覚えていないから、答練を受けたって仕方がない」

(言い訳じゃありませんでした。開き直りですね!)

公開模試は、受けることが習慣となっていたので、ちゃんと受験しました。

しかし成績としては、上位40~50%くらい。

大原・TAC共にです。

(しかし、そのときも、「理論をちゃんと覚えれば受かるだろう」という謎の自信がありました。

既に理性的な判断はできなくなっていたようです。)

受けてみて

本試験を受験しましたが、実はそのときの感触は、まずまずでした。

理論は大体おさえており、試験でもそこそこ書くことができたためです。

しかし、全然甘かったです。

判定はAでしたが、「答練を本気で受けていなかった」という事実は大きかったです。

(現在、合格しなかった場合には得点が通知されますが、昔はランクが表示されました。

Aというのは50~59点。)

消費・法人の理論暗記は、精度がそこまで高くなくてもそこそこの得点が得られましが、所得税法については、求められる理論暗記精度がもっと高かったのです。

(このことは、答練などで、一度その事実を確認していれば分かっていたはずです。

本試験と同じように答練に挑むべきでした。)

「1年では合格できない」(と私は決めつけていた)科目を受験する、という選択は明らかに間違いだったのです。

(せめて1年で合格する!という意気込みくらいは持つべきでした。)

科目選択の時点で、勝敗は決まっていたのです。

実務に役立つ試験は受けるべきですよね??

所得税法を勉強し、確かに、個人の申告書を作成するための基礎知識は身に着けることができました。

しかし、それはどれくらい重要だったのでしょうか?

5科目合格を焦らない方なら

「会計事務所や税理士法人で働きながら、法人税申告や所得税申告の実務経験も豊富な方が、資産税関係の勉強もしたい!と思って相続税法を受験する」

こういった場合であるなら、相続税法の受験は大いにあるでしょう。

「試験合格」という一定の目的をもって勉強したほうが、漫然と勉強するよりもずっと効果的です。

試験合格が1年早かろうが遅かろうが、そこまで状況が変わらないのであれば、挑戦すべきでしょう。

実務を積むことは重要!

私の場合はそもそも会計事務所や税理士法人の経験もなく、5科目取らないと転職するのが怖いという臆病者でしたので、明らかに早く実務を積むべき!というところ。

勉強は当然重要ですが、実務を積むことも非常に重要。

そして、実務経験を身につけながら、税法の勉強をすることは、いくらでもできます。

そのモチベーションが湧かないのが問題なんだ!と思う方。

それは確かにそうです。

人はモチベーションで動きますからね。

つまりは次のバランスが重要ということ。

  • 税理士試験合格をいかに早くするか⇔受験によって知識を深めるか

私のような一般経理の方や、未経験の受験専念の方などは、スピード感のある5科目合格を目指し、科目も選択していきたいですね。

まとめ

「この科目を受けるより、消費と国徴を取ったほうが早く受かるだろう!」

それが思い浮かんだ段階で、私の所得税法の不合格は決まっていたのです。

(そんな性格の私は相続税法などに挑戦される皆さんを本当に尊敬します。)

税理士試験を受験していて強く感じたこと。

それは、「逃げ道があれば逃げたくなる」ということ。

法人税法受験時は、「わざわざ税理士試験に受けている」自分には、逃げ道なんて関係ない!みたいな気概がありました。

しかし、実際逃げ道が提示されれば、すぐにでも逃げたくなりました。

(国税徴収法などの楽な科目を取るという選択肢です。)

試験科目の選択をするためには、まず重要なのは「自分自身を知ること」

こういう状況になったらこう考える、ということまで想像できて、正しい選択ができるのです。

さて、あなたはどの科目を受験しますか?