減価償却費とは何か ~小学生でも分かるように図で解説します~

減価償却費とは何か

減価償却費とは、1年以上使用できるような資産(固定資産)の取得に要した費用を、その使用できる期間にわたって配分した費用をいいます。

まずはこちらの図を見てみましょう。

X1年度、10年使える建物を購入しました。
その取得に要した費用は2,000万円。
でも、実際にそのお金を払った年度にすべて費用となってしまうというのは、おかしな話です。
そうしてしまえば、損益計算は下記のようになってしまいます。

X1年度にすごく損をしているように見えてしまいます。
逆に、X2年度以降は利益が大。
その建物は10年使えるものなので、そんな風に損益を計算することはできません。

そういう風にならないために、その耐用年数にわたって、取得に要した費用を配分するのです。
そうすると下記のような図になります。

減価償却費の計算方法には、下記のような方法があります。
なお、下記に紹介するものは代表的な方法ですが、それ以外の方法もあります。

定額法

単純に期間に配分する方法です。
上記の図で説明したものも、定額法。
毎期一定額が計上されます。

定率法

耐用年数に応じて決められた割合を、期首簿価に乗じて算定する方法です。
(簿価については、「減価償却費の仕訳は?」で解説します!)

上記の図でも分かりますが、はじめに多くの費用が計上されるような計算になっています。

減価償却費の計算に必要不可欠な固定資産の耐用年数とは

耐用年数とは、「その固定資産が何年使えるか?」という年数。

上記でも解説したように、耐用年数が異なれば減価償却費も異なってきます。
そうすれば毎年の損益も変わってきますよね?

耐用年数は、法人税法上、その構造などに応じて一定の年数が定められています。

国税庁確定計算書等作成コーナーHPより

減価償却費の仕訳は?

減価償却費の仕訳は、こんな感じ。

減価償却費 200,000円 / 固定資産  200,000 円

間接法の場合は…

減価償却費 200,000円 / 減価償却累計額  200,000 円
となります。
基本的な意味は変わりませんが、こちらでは固定資産の簿価を直接減額せず、「間接的に」減額します。

図でみると、

減価償却費が費用として計上され、それと同額、固定資産の簿価が減少するのです。

簿価(帳簿価額)とは?

資産の帳簿上の価額です。
取得した際は、取得価額=帳簿価額なのですが、減価償却によって、年々減少します。

減価償却費は損益計算書に影響するの?

減価償却費は、費用ですので、損益計算書に影響してきます。

ちなみに、減価償却費が損益計算書のどこに計上されるかは、いろいろなパターンがあります。

減価償却費は貸借対照表に影響するの?

上記の仕訳でもある通り、減価償却費が計上されると、その額だけ固定資産の帳簿価額も減少します。
なお、資産の価値は年々減少するのが普通ですよね?
建物でも車でも、年々傷みがでてきて、修繕が必要になってきます。
帳簿価額が年々減っていくことで、そのイメージも貸借対照表に反映されてくる、ということです。
*そのため、B/Sでは建物や車などの、「その時の価値」が反映されているわけではありません。

減価償却費はキャッシュフローに影響するの?

キャッシュアウトフロー(キャッシュが出ていくこと)が生じるのは、固定資産を買ったとき。
そのため、減価償却費が計上されたタイミングでは、キャッシュフローは生じません。

(実際にキャッシュフローが生じているのはX1のみ!)

キャッシュフロー計算書を間接法で作成するときは、キャッシュフローが生じない減価償却費などを調整して計算することとなります。

減価償却費と法人税の費用になるの?

減価償却費は法人税の費用(損金)として認められます。

なお、法人税法上、損金として認められる減価償却費は、税法上しっかりと決まっています。
そのため、会計上の数字と異なることも。

減価償却費に消費税はかかるの?

減価償却費自体は、消費税は関係がありません。
なぜなら、消費税が課税されるタイミングは、その譲渡などをしたタイミング。

100万円の車を一括払いで買えば、買い手はそのとき10万円の消費税を払いますよね?
そして、売り手は、その車を売った年度に、その10万円の消費税を納める必要があります。
なお、100万円の車は資産計上され、その後減価償却されていきますが、その際は消費税を考慮する必要はありません。

まとめ

減価償却って難しい言葉ですよね?
しかし、会計には必須の考え方。

この記事をみて、少しでも減価償却のイメージを分かっていただけたら幸いです!