税理士試験の講座は通信が良い?通学が良い? 〜通信で5科目合格するためにはコツがいる?〜

税理士試験の合格を目指す際、通信か通学か、という点は非常に迷うところ。
「合格を目指すなら通学!」という一般論もあります。
ちなみに私は、税理士試験5科目合格するまで一度も通学をしたことがありません。

結局、通学と通信、どちらがいい?
また、通信で合格するためには何かコツがある?

結局どちらのが合格しやすい?

合格まで行き着く方の多くは、通学を選択しているように思います

通学の圧倒的メリットは、強制力のあるところ。
日々通学し、目標となる点を取ることを考え、勉強を続けることさえできれば、そこまで自ら工夫をしなくても合格することはできるからです。
その「勉強を続けること」が非常に難しいものなのですが、通信講座よりも「やめる」という選択がしにくいです。

通信の場合は自分の意志が少し弱くなった瞬間、講義を受けなくなったり、答練を提出しなくなるでしょう

そのため、税理士試験の合格を目指すには、一般的に通学のほうが良い、と言えるでしょう。

税理士試験合格のために非常に重要となる要素は「習慣化」
それを自然にできるのが、通学の良い点です。
私の後輩も、会計科目は一緒に通信講座で始めましたが、後輩は途中で通学講座に切り替えました。
やはりモチベーションを保つ、という点が難しかったようです

通信で5科目合格は可能?

それでは通信で5科目合格を目指すのは可能なのでしょうか?

間違いなく可能です。
私も通信のみの7回の受験で、5科目合格することができました。

通学生と同等のモチベーションを保ち続けることさえできれば、その他の条件的には通信生のほうがむしろ有利と言えるでしょう

具体的には通信講座は下記で紹介する点で、通学講座よりも優れていると言えます。

通信講座のメリットは?

通信講座は、通学に比べ強制力がなく習慣化が難しい、という点はありますが、その他の利便性的な側面から言えば、非常にメリットは大きいです
(なお、通学のコースであっても通信講義を視聴できるオプションなどもあります。
必要に応じて活用しても良いでしょう。)

①通学の必要なし

当たり前ですが、通信の良い点は、通学しなくて良いというところ。

通学講座であれば毎回予備校まで通う必要性が出てきます。
自宅のすぐ近くに予備校があるのであれば良いですが、基本的にはそうも行かないでしょう。

そのため、そもそも通学では受講出来ないような方であっても、通信講座なら受講することが可能。
単純に考えれば通学よりも長い演習等の勉強時間を確保することが出来ます

なお、勉強場所について言えば、多少の移動時間があっても、予備校のような勉強場所を一つ確保できる、という点は非常に良いように思います。
通信生であっても、結局、勉強の効率性を考えると、図書館やカフェなどの勉強場所を自分で確保する必要性が出てきてしまうように思います。

②講義を高速で視聴できる

通信での講座であれば、講義を高速で視聴することができます
仮に2時間の講義が50回のコースであれば、100時間の講義の時間を50時間に短縮できるイメージとなり、講義によるインプットの時間は相当短縮できます。

また、短い時間で講義を受けることは、集中力を保つという観点からも有用です。

③通学よりも自由度の高い勉強ができる

そして、一番ポイントとなるのが、ここ。
通信のほうが通学よりも自由度の高い勉強が可能という点です。
通学よりも講義の日程の縛りもなく、時間的な余裕も生まれますので、自由度の高い勉強が可能です。
通学の場合、「8時から講義が始まる」といった予定があるため、勉強もそれに合わせて時間を確保する必要があり、細切れになりやすいです。

もちろん、通信も期日どおりに答練などは提出するという縛りがありますが、それさえ満たしていれば「講義は土日にまとめて受ける」といった風に自分でスケジュールを管理できます

簿記論等の科目は答練を毎日受けること、税法科目については理論暗記を早めに進めておくことが他の受験生と差をつける秘訣。
そのようなスケジュールをうまく組みやすいのが通信のメリット。

ただし、自由度が高まることによって、自分独自の勉強を追求してしまう、ということには危険性もあります
基本的に予備校を信じた学習を続けることをおすすめします。

通信講座で合格を目指すには?

上記のように、メリットも多いにも関わらず通信講座の受験生のほうが合格まで行き着きにくいのが現状。

しかし、その一因として、そもそも申し込む心理的ハードルが高い通学講座のほうが、もともとやる気のある受講生が多いということなども挙げられます。
そのため、自分はやる気のある通信生である、という自覚があるのであれば、「通信はメリットが多くてむしろ有利!」という自信を持って受験すると良いでしょう

通学でも通信でも、合格を目指すために必要なことは、「予備校で求められるレベルに達すること」。

そのためには、下記を実践すれば合格可能と言えるでしょう。

①答練は提出期限を守り確実に提出する

通信講座の場合は、つい、講義を見るのが遅れてしまったり、答練の提出を抜かしてしまったりしてしまいがち。

合格したいのであれば、答練は確実に提出しましょう。

通信の場合、つい、「もっとしっかりと勉強してから挑もう」という気持ちになりがちですが、通学の場合は、そのテストは答練の日に行けば受けざるを得ないもの。
そこまで気負わずに取り組みましょう。
提出する答練については、前もって、「○日の日曜日の朝に受ける」といった風に決めておくと良いです
そうすれば1週間の勉強のモチベーションもアップするでしょう。

②勉強習慣を確立すること

通信生は勉強習慣をしっかりと確立しましょう
例えば、月〜木までの朝は必ず答練を1問解く、月〜木の仕事後は2時間カフェで勉強するといったような習慣です。

習慣化さえされていれば、勉強をすることのストレスは相当減ります。
通学生の場合は、講義の日に自習室で必ず勉強する、といった習慣が作りやすいですが、通信生の場合は、自分で習慣付けしないと、自然に勉強から気持ちが離れて行ってしまいます

そのため、必ず勉強をする習慣を身に着けましょう。

③自分で合格までの目標設定をする

自分で合格までの道のりをしっかりとイメージしておきましょう。
通信生の場合は、外部からの刺激の多い通学生よりも目標を見失いがちです。
そのため、常にゴールは意識しておくこと。

特に、消費税法1科目の受験などの場合、後半がキツくなるにも関わらず、9月ごろは講義が週1コマかつ学習のペースも遅いため、モチベーションも下がりやすいです。
そのため、「しっかりと合格するためには前もって理論暗記を進めておこう」といった風に自分で考え、自分でスケジュールを組んでも良いと思います。

なお、基本は予備校の求めるレベルに達することが合格に必要なことですので、繰り返しになりますが、独自路線を追求する、といったことはあまりしないようにしましょう。

通信講座が合っている人・合っていない人

通信で最後まで合格できるかどうかは、テクニックの問題などもありますが、自分の性格によるところも大きいです
通信で合格できる方は、「自主的に勉強することができるタイプ」
誰からも見られていなくても、自主的に勉強や仕事もするタイプの方です。
逆に、上司がいない日や在宅勤務時にだらけてしまうタイプの方は向いていないかもしれません。

専念生の場合は?

専念生の場合は時間的な問題よりもモチベーションの維持の問題のほうが大きいです
そのため、3科目以上一度に受けて短期合格を目指そうといったような、よっぽど強い信念のある方でなければ、刺激もある通学のほうが良いように思います。

私の体験談

私は7年間、通信講座で働きながらの受験を続けていましたが、正直そこまで違和感なく勉強を続けることが出来ました。

①簿記論・財務諸表論

週に受ける授業のコマ数も多く、こなすべき演習の量も多かったため、それらに追われる日々でした。
しかし、はじめの科目であり、もともとモチベーションも高かったため、通信講座だったからといって、何か不都合に感じることは何もなく、特にモチベーションが減ることもありませんでした

私は通信しか経験がありませんが、「通学だったら逆に勉強時間の確保が難しかったのでは?」という風に思います

また、簿記論の攻略法として、答練を何度も解くことを挙げさせて頂いていますが、この点では通学生よりも通信生のほうが、多くの答練を解く時間は確保しやすいように思います。

通学で講義を受ける日であれば、仕事と講義だけで時間的にもいっぱいいっぱいです。
通信生であれば、その点、毎日答練を解くことも可能。
そういった意味でも通信生は有利と言えるように思います。

②消費税法

簿記論・財務諸表論の2科目の場合と異なり、予備校の課題だけでは時間的に余裕がある状態でした。
しかし、会計科目受験時に良い勉強習慣を身につけることが出来ていたため、問題なく勉強を続けることが可能でした。
ここでも通信講座だったからと言ってモチベーションが著しく減るようなことは起こらず

通信であれば、どんどん先の理論を進めることも可能。
試験で戦える理論暗記をするために必要なものは勉強時間。
戦い方を間違えなければ、通信生のほうが潜在的に有利と言えます。

③法人税法

毎日長い時間答練や問題集に取り組んでいましたので、そこに講義に通う時間が入ってきたら、その時間も確保出来ず、合格は厳しかったのでは?と思います。
通学の場合よりも相当多くの勉強時間を確保できたのではないかと思います。

結論としては、①私には通信講座のほうが合っていたということ、②自主的に勉強できるタイプであれば、勉強時間も効率的に確保できるということが言えるでしょう。

まとめ

「本気で合格を目指すなら通学」
そんなイメージもありますし、実際に合格まで勉強を続けやすいのは通学かもしれません。

しかし、本当にやる気のある方が、仮に自分で高いモチベーションを保ち続けることができるのであれば、「通信講座の方が圧倒的に有利」と言えるでしょう

通学が合うか、通信が合うかは受験生それぞれの性格やそのときの環境の問題。
今の自分の条件にうまく合致するやり方を選びましょう!