激務に耐えた経験があれば、難関試験は合格可?~激務経験者が試験を合格するために必要な能力とは~

難関試験の取得と、激務に耐えること。
どちらも長期間過酷な環境に耐えるという意味では共通しています。

前回の記事では、難関試験に合格することと激務に耐えることとは難しさの種類が異なるということについて解説させていただきました。

なお、「過酷な環境に耐えること自体の大変さ」については、激務に耐えることのほうが大変である、という結論で締めさせていただきました。

「どうせこんな過酷な環境に耐えるのなら、もっとゆるいところに転職して難関資格でも挑戦してみようか。」
そんなふうに思う方もいるでしょう。

それでは、激務に耐えた経験があれば、難関試験は合格可能?

1⃣激務に耐えた経験があれば、難関試験は合格可?

数年間激務に耐えた経験がある方であれば、難関試験は合格可能なのでしょうか?
一言でいうと、答えは×です。
前回の記事でも紹介させていただきましたが、両者に求められる能力には、大きく違う部分があるためです。

しかし、難関試験を合格するポテンシャルは確実にあります。
理由は、難関試験に合格する上で重要な要素である、強い忍耐力を持っていることが証明されているため。

それでは、激務にはなく、難関試験の合格に求められる能力とは?
激務に耐えた方が難関試験を合格するには?

2⃣難関試験の合格に求められる能力は?

(前回の記事にて、激務と難関試験は、自主性・ストレスの要素・コントロール性の違いについて大きく異なる、と解説させていただきました。)

激務に耐えた経験がある方が、難関試験を合格するために求められるものは何でしょうか?
それは強い自主性です

ここで自主性とは、自主的にものを考え、行動できることを指しています。
ただ流れに身を任せたり、人から指示を受けて行動するのではなく、自ら考えて行動するのです。

自主性さえあれば、自然と日々のモチベーションも高めることもでき、自ら計画を立て、難関試験の合格への道を切り開くことができるでしょう

難関試験には強い自主性が重要

難関試験の合格を目指す場合、必ず必要になるのが自主性。
自主性がどう合格に結びつくのでしょうか?
自主性の重要性について、より詳細に見ていきましょう。

①自ら長期的な目標を定められる(長期的にモチベーションを高められる)
②勉強の質を高めることができる(短期的なモチベーションを高められる)
③自ら合格までの計画を立てることができる

①自ら長期的な目標を定められる(長期的にモチベーションを高められる)

自主性があれば、自ら長期的な目標を定めることができます
そもそも、社会人の場合、自主的に「資格試験を目指そう」といった志を持たなければ、スタートラインに立つことすらできません
そのため、自主性があることは社会人が資格試験に挑戦する大前提。

自主性が弱まり、従属的に生きよう、という気持ちに流されてしまえば、途中でリタイアしてしまうことになります。

難関試験の合格を成し遂げるには、自分の意志でゴールまで行かなければなりません。
そのため、長期的にモチベーションを高める力は必須です。

仕事の場合、「与えられた使命をこなすこと」がメインですので、「自らゴールを定める」という必要性は薄いです
しかし、仕事でも自主性が高い方であれば、成長も早いです。
自主性のある方は、仕事でも自分の目指すべき方向性をしっかりと意識しているためです。

②勉強の質を高めることができる(短期的なモチベーションを高められる)

社会人の試験勉強の場合、基本的に強制力はありません
そういった環境で、質の高い勉強を日々行うためには、自主性が必須。
自らの意志で勉強を行うからこそ、意味のある勉強ができるのです。
具体的にみると、「自分は将来○○として働くために今頑張っているんだ」というふうな意識で勉強ができていれば、自然と勉強の質も高まる、といったこと。

従属的に、ただやらされているから勉強をしている、という状況では、勉強の質は確実に落ちます
従属的な勉強をしていて勉強の質が高まるときは、「テストで良い点を取らなくてはならない」といった強制力が強まったときのみ。
そのため、テストの直前のような差し迫った状況にならないと、本気になりにくいのです。
質の低い勉強をいくら行っても、全く意味はありません。

そういった状況でなくても、自主性の高い人であれば高いモチベーションで勉強ができるため、長期戦となる難関試験では大きな差が生まれるでしょう。

仕事の場合、例えば自分にとって気の進まないことを行うとしても、勉強に比べ前に進みやすいです。
なぜなら、仕事は勉強に比べ、作業的な要素も大きいため
書類を作成するにしても、計画を立案するにしても、多少モチベーションが低くても作業は進みます。
勉強の場合、作業をこなすことではなく、知識やアウトプットする力を頭に刻み込んでいくことが重要です。
そのため、勉強は仕事以上に、モチベーションという要素が重要なのです。

③自ら合格までの計画を立てることができる

自主性の高い方であれば、合格したい、という気持ちが前提としてあるため、自ら「合格するためにはどういう計画にすべきか」を自然に考え、大きく差をつけることができるでしょう。
難関試験を合格するためには、うまく勉強計画を立てる必要性があります。

難関試験の場合、「与えられた計画に沿って課題を単にこなすだけ」という意識で臨んでいても、試験直前に厳しい状況になってしまいがちです。
なぜなら、勉強は仕事と異なり、(講義やテキストの問題もありますが、)いくらでも前倒しできる性質のものであるため
それゆえ、しっかりと計画を立てる場合と、ただこなすだけの勉強をしている場合とでは、大きな差が生まれます。

このように、自主性が高いことは、難関試験を合格するために非常に重要な要素となってくるのです。

仕事に耐える能力でいうと、人の指示に素直に従う力が重要であったりします。
会社のルールや上司の指示など、自分が不要と思うようなことや、自分にとって意味を見出せない作業を行うこと・理不尽なことなどに対し、ストレスをもたない能力です。

勉強に関しては、上記の力については全く不要。
試験に受かるための知識とアウトプット力を高めるのみです。

3⃣激務に耐え抜いた経験がある方が難関試験を合格するには

激務に耐え抜いた経験がある方は、過酷な環境に耐えることができるということが実証済みですので、難関試験を合格するための一つのスキルをすでに持っている、と言えます。
そのときと同じようなペースで勉強をすることができるのであれば、難関試験の合格も難しくないかもしれません。

しかし、「仕事だからこそ、そんな環境も耐えられた」というふうに、強制力があったからこそ力を発揮できた、という方もいるでしょう。

下記の項目に当てはまるようでしたら、いざ試験勉強に取り組もうと思った際、自然とやる気が出てこないタイプの方かもしれません。

・仕事は単純に目の前のタスクをこなすものだ、と思っている
・自主的に何かに取り組んだことがない。
(自分が好きで始めた趣味などがない等)
・夏休みの宿題は夏休みが終わる直前に終わらせた

(夏休みの宿題に対してモチベーションが湧く・湧かないといった問題はありますが、)イメージとしては、難関試験に合格するための能力は、
・夏休みが終わる直前の徹夜に耐える能力
ではなく、
・前もって課題に取り組み、クオリティの高いものを作って賞を取る能力
というイメージです。

しかし、「徹夜に耐えてきた」タイプであっても、難関試験の合格を目指したい、思ったのであれば、自主性がある証拠。
プラスしてうまく強制力を活用すれば、自主性を強く意識しなくても合格しやすい環境を作ることができるでしょう。

合格するためにはどうすべき?

難関試験を合格するには、自らの自主性を高めるか、外部からの強制力を強めるかの2択になかります。
しかし、なかなか自分の性格を簡単に変えることは出来ないでしょう。

そのため、下記①②のような環境に身を置き、プラスアルファとして、ここだけは自ら、③の勉強計画を立てることさえできれば、激務経験者の場合、難関試験の合格しやすい環境を作れるでしょう。

①予備校に通学すること(短期的モチベーション)
②資格の取得を強く薦める職場に勤めること(長期的モチベーション)
③勉強計画を自ら立てること

①予備校に通学すること(短期的モチベーション)

予備校に通学することで、ある程度短期的なモチベーションは高め、勉強の質を高めることが可能となります
「○日までに〇〇を覚えておくように」といったふうに、目の前のやるべきことを提供してくれるためです。

「次のミニテストも満点を取らなくては」といった義務感・強制力があれば、その点を取ることを目標として、勉強に集中することができます。

なお、通信講座などの場合、その強制力が薄れることとなるため、強制力が欲しいのであれば通学講座のほうがベター

②資格の取得を強く薦める職場に勤めること(長期的モチベーション)

予備校に通学するだけでは、「試験に合格する」といった気持ちを高めきれません。
同じ受験生と勉強することで、試験合格への意識は多少高まっても、仕事と比べたら強制力も低いためです

しかし、会社の命令などで、「資格を取るように」言われている環境であれば、自ら将来の目標を定め、強く意識をしなくても、試験合格への強制力が高まります。

なお、上司からただ「資格を取れ」と言われるだけよりも、会社の制度上、資格を取ることが当然、といった環境が用意されているほうがなお良いです
しかし、転職もそう何度もできることではないため、職場選びには慎重になる必要もあるでしょう。

③勉強計画を自ら立てること

上記で環境を整えたら、一つだけ自分で行うべきことがあります。
それは、具体的に計画を立てることです
「何年までに試験を合格する。そのためにはいつもでにこの項目を覚える」と言ったことを、具体的に計画として定めるのです。

予備校の計画が緩めの設定となっているのであれば、自らキツめの計画を立て、自分がいままで耐えてきた環境に近づけましょう
睡眠時間を削るような計画は避けるべきですが、激務経験者であれば、自分がどれくらいの時間、勉強に耐えられるかということが概ね分かるハズです。

与えられた課題だけこなす必要最低限の勉強生活を始めてしまったら、すぐにその生活に馴染んでしまいます。
そうならないために、最低限の勉強計画を立てることをおすすめします。

4⃣まとめ

「今まで何かを自ら頑張ったこともなかったが、過酷な労働環境は乗り切ることが出来た」
そんな方も意外と多いのではないでしょうか?
「そういった生活を続けるのであれな、せっかくなので難関資格を取りたい」そんなふうに思う方もいるでしょう。

難関資格を取得するために必要なものは自主性。
忙しい仕事に耐える能力とは違ったものが求められます。
その点も意識することができれば、難関資格の取得もよりしやすくなるでしょう。