会計事務所で働くには自分で答えを見つける力が必要!〜仕事も人生も自分の頭で考えよう〜

みんな忙しくて、なかなか上司や先輩にも頼れない!
そんな環境が当たり前な会計事務所。
ここで必要となる力は、「自分で答えを見つける力」です。

この力を身につけなければ、この業界にとどまることすら厳しい、と言っても過言ではありません。

それではその「自分で答えを見つける力」はどうやって身につける?
身につけるために必要なスキルは?

自分で答えを見つける力の重要性

業種・業界によっても、重要となる力は異なります。
また、仕事を進める上で、必要なスキルは、多岐にわたります。

その中で、税理士法人・会計事務所で生き残るために必須のスキルは、「自分で答えを見つける力」といえるでしょう。
会計事務所等の担当者は、誰にも頼らず、自分で答えを見つける力を磨いていかなければ、業界にとどまることが厳しいように思います。

理由は下記です。

①先輩や上司も忙しくて余裕は無い

税理士法人などは、人手も少なく、全体的に余裕の無い状態となりがちです。
そのため、上司にチェックしてもらえばとりあえずOK!といった軽い気持ちでは仕事ができません。
しっかりとチェックしてもらおう、と思ったとしても、上司などもチェックに時間を割く余裕もなく、そのままの状態で進んでしまうこともあり得ます。
上司に頼って答えを求めるのではなく、自分でしっかりと答えを出すことが必要となります。

社会人として、「上司が求める作業内容をうまく汲み取り、上司の言うことを忠実にこなす能力」は必要なスキルではあります。
業界によっては、そちらのほうが強く求められることもあるでしょう。
会計事務所などでも、そういったスキルは必要ではありますが、まずは自立して動けることのほうが必要と言えるでしょう。

②仕事で使う知識が非常に幅広い

会計事務所などは、仕事で使う知識の幅は、非常に広く、かつ、深い部分まで追求する必要があるものも多いです。
上司や先輩なども、自分の直面しているケースに対する知識を持っているとは限りませんし、ちょっとした条件の違いで、結論も変わってくる可能性もあります。
そのため、結局自分で結論を導くことができなければ、上司などが結論を出すために時間を割くこととなってしまいます。
それでは自分が仕事をしている意味も、少なくなってしまいますよね?

上司や先輩のアドバイスを受けることも必要ですが、自分である程度結論を導くことができるスキルは必須と言えます。

業種によっては、「他部署とうまく連携を取って、解決をする力」のほうが求められることもあるでしょう。
しかし、会計事務所などの場合は、自分が専門的な知識を身に着け、スキルアップをしてゆき、自分で結論を見つける力のほうが、必要な力と言えるでしょう。

③自分だけの付加価値のある答えを出す必要もある

単に節税対策、と言っても、型にはまらない発想力が必要となる場合も多いです。
特に組織再編や、数社間の取引を活用した節税対策となってくれば、本やネットで調べても、ヒントを見つけることができても適切な回答は得られないでしょう。

そういった付加価値のある「答え」を出すことができる力は、会計事務所で働く上で、確実に実力の差となります。

加えて言えば、自ら答えを見つける力に加え、自ら進捗状況などを管理する力は必須です。
「流れに身を任せる」スタンスでは、確実に仕事がうまく行きません。
この仕事には期限があり、常にそれを意識する必要があります。
そのため、ただ目の前の仕事に集中し、流れに身を任せているだけでは、いつの間にか手詰まりの状態となってしまうでしょう。
一般的な、決められた作業を行うアルバイトのように、「労働時間内に言われたことをするだけ」ではなく、確実に仕事を終わらせていく必要があります。
まとめると、総合的に、誰にも頼らずに仕事を進める力を身に着ける必要がある、と言えます。

自分で答えを見つける力を身につけるには?

自分で答えを見つける力を身につけるために、特に重要となる事項は下記の3つです。
その他、情報収集力や考える力などを鍛えることも当然必要ですが、そこは強く意識しなくても、下記の3つを意識していれば、それらは自然と身につくでしょう。

①心構え

まずは、「自分で答えを出せるようになろう」、という心構えが必要です。
単に経験を積んでゆけば、少しずつその力も自然と身についても来ますが、その心構えがあるかないかでは身につく速度が違います。

その心構えができれば、調べたり考えたりすればすぐ分かることを、自分で何も考えないまますぐに誰かに聞いたりせず、自分で答えを出す又は自分で答えを出そうとすることが習慣化するでしょう。

なんでも他人に答えを求め、失敗したら他人の責任、というスタンスでは、いくら長く働いていても「自分で答えを見つける力」は、なかなか身につきません。

②精神的な負担に強くなる

自分で答えを見つける力を身につけるには、精神面を鍛える必要性があります。
なぜなら、自分で答えを見つけることは孤独との戦いであり、精神的にも大きな負担があるためです。

頼れる上司や先輩がいて、何でも質問できる環境とは、圧迫感が全然違います。

精神的な負担に強くなることができれば、「分からない」「不安から解放されるため、だれか答えを教えてほしい」という状況に耐え、自分で答えを導くことができるようになってゆくでしょう。

会計事務所などは、離職率も高いですが、自分で答えを見つけることに関して、「そういったメンタル面でのプレッシャーのあることである」「この不安感は誰もが感じているんだ」「これは耐えるべきストレスだ」と認識しておくだけでも、心の負担は多少軽減されるかと思います。

精神的なプレッシャー・ストレスなどに強くなる方法については、情報を集めて実践していくと良いでしょう。

③実務に関する知識を身につける

結局重要になってくることが、「知識を身につける」ということです。
大半の課題は、知識があるだけで解決することが可能です。
また、「考えなければ答えが出ない課題」についても、考えるために使える材料が多ければ、より早く、正しい答えに行き着くことができるでしょう。
さらに、間違った情報をふるいにかけることもできますので、正しい情報を収集する力も身につきます。

「自分で答えを見つける力が重要」であることは間違いありませんが、結局そのために必要となることは、一番基礎的なこと、「知識を身につける」ということであるように思います。

知識はつけばつくほど、自分で答えを出す力が身につくだけでなく、仕事のスピードもアップし、不安感からも解放されます。

自分で答えを見つける際の注意点

自分で答えを見つける力を磨く際は、下記のような注意点があります。

①ミス発生の危険性が増加する
②スピードや効率性が落ちる
③上司への報告の機会が減る

①ミス発生の危険性が増加する

「自分で答えを見つける」といっても、結局経験が浅い・知識が足りない、といった状態だと、間違った判断をしてしまう危険性もあります。
そのため、経験値が低いうちは、しっかりと上司などに確認し、判断をするようにして進める必要があります。
また、自分で「正しい」と信じ切って上司などに説明してしまうことによって、上司などに誤った形で伝わってしまう可能性もあります。

このように、「上司が自ら判断してしまえば起こらないミス」が発生する可能性があることをしっかりと認識し、そうならないように適切な方法・タイミングで確認などをし、うまく対策する必要があると言えます。

「分かった」と思っても、ベテランにはすぐに気付くような落とし穴が潜んでいる可能性もあります。
そういった罠にはまらないよう、うまく確認する必要があります。

②スピードや効率性が落ちる

当たり前な話ですが、自分で結論を出すためには時間がかかります。
聞いてしまえば一瞬なのに、自分で調べると1時間かかる、ということだって多くあるでしょう。

時間がないときに、そういったことを自分で調べて結論を出そうとしてしまえば、無駄な時間が掛かりすぎてしまいます。
もちろん、1時間掛けて自分で調べた際は、その周辺の知識も得られ、根拠まで知ることができるかもしれません。
しかし、そういった進め方をしていたら、著しく非効率的となることとなってしまうでしょう。

そういったバランスは常に考慮し、聞くべきことは聞く、という適切な判断は常にできるようにしておきましょう。

③報告・コミュニケーションの機会が減る

自分で間違いのない答えまで行き着き、解決してしまうことが増えれば、その分コミュニケーションの機会は減ります。
その結果、自然に上司への報告の機会も減ってしまいます。
上司も、たとえ完璧に仕事をこなしていたとしても、なんの情報も得られなければ当然不安に思うことでしょう。
日頃から上司への報告を怠らない方であれば問題ありませんが、そうでない場合は注意しましょう。

日常の答えも自分で見つけよう

上司などに頼ってただ言われたとおりに生きることが習慣となってしまえば、自分で考えることをしなくなってしまうおそれも。
そうなってしまうことで、自分の望まない、誤った判断をしてしまうこととなるでしょう。

例えば、「上司からの飲みの誘いは断る奴は部下と言えない」と言われたとします。
それにただ「そりゃそうだよな~。」などと考え、素直に従うことは、本当に正しい判断でしょうか。

家庭環境を大事にしたい、健康的に過ごしたい、楽しい人生にしたい。
そういった自分の目指す方向性があっても、それと異なる指示や助言を受けたときに、ただ「言われた通りにする」生活をしていれば、その方向性からズレて行ってしまうかもしれません。
「自分で答えを見つける力」は、日常レベルでも必須の力です。

まとめ

会計事務所に限らず、「人手不足」「激務」といった環境で働く場合は、「自分で答えを見つける力」を身に着けることが必要不可欠と言えるでしょう。
はじめはストレスも感じるハズですし、苦労する場面も多いかと思います。

しかし、その力が身についてしまえば、大抵の会社で働けるのではないでしょうか。
自分の人生を自分の思い通りに進めるためにも、「自分で答えを見つける力」を身に着けることが必要、と言えるでしょう。

補足

「自分で答えを見つける力が重要」ということは間違いないでしょう。

しかし、もし私が独立等をした場合は、気軽に質問ができるような環境を目指したいと思っています。
「聞きたくても聞けない」といった状況から無駄な時間が増えてしまうのはもったいないですし、スタッフの方に負担がかかってしまうことは避けたいためです。
コミュニケーションが円滑に行われている方が、全体の仕事の効率は良くなりますし、気持ちだって楽に仕事ができます(実際にそうしようと思っても難しいのかもしれませんが)。

いずれにせよ、「自分で答えを見つける力」はこの業界において必須のスキルと言えるでしょう。